2009年9月11日金曜日

地球のステージ

PTAの講演会で「地球のステージ」というのに行きました。

講演会というより、コンサートみたいな、ステージでした。NPO法人をされている医師の桑山紀彦さんが、ご自身の作詞・作曲された歌をご自身で歌い、ご自身で編集されたビデオを上映しながら、世界中の様々な地域での子供達や人々との出会いとボランティアのお仕事について語るというもの。

ハートがこもった、具体的な体験が伝わるステージでした。インド、東チモール、ガザ地区、フィリピンのゴミの山に住む人々、などなど。

貧しいとか、戦火で大変とか、いうことがあっても、そこに住む子供達には輝きがあって、人の触れ合いがあり、桑山さんはそれを日本に伝えてくれました。「知る」ということ以上に、桑山さんのように何かをするということはできないけれど、「知る」ことができてよかったと思います。

桑山さんは日本や世界各地で医師のお仕事をしながら、学校関係を中心に、各地でこのステージを展開しておられるそうです。

2008年4月19日土曜日

重力があるわけ

先日、通勤のバスの窓際の席に座って、窓ガラスの外に打ち付けては落ちる雨粒を見ていたのです。昔から何度も何度も、雨の日にバスに乗るとよく見たことのある景色です。

昔、若かった頃には、落ちていく雨粒が心の中を慰めてくれるように思ったものでした。

でも、もうそんなセンチメンタルな事を感じない大人になってしまって、今度は、思ったんです。この雨粒は、重力が引っ張ってくれているから、落ちていくんだと。

雨粒だけでなく、地球上のものは全部、重力が引っ張ってくれているから、ばらばらにならずに地上につながっていることができます。そもそも、重力があるから宇宙の中で塵がまとまって地球ができたのでした。全てのものの上に、重力の恵みは降り注いでいます。

アイドルグループ嵐の歌の『途中下車』の歌詞に、「全ての街に日が昇る」というフレーズがあります。お日様の光は全ての街に降り注いでいる、ありがたく素晴らしい、という感慨が、この部分を聞くと沸いてきます。それを思い出しました。重力も、宇宙の中で全てのものに降り注いでいるのだ、と気がつきました。

重力があるということは、宇宙を作ったものによって全てのものが愛されている、という証なのかもしれません。そう思うと昔の自分が雨で慰められた時以上に、心が暖かくなるような気がしました。

2007年11月15日木曜日

月から見た地球

月周回衛星かぐやが月から見た地球の出の撮影に成功した、とのニュースがありました(リンクは宇宙航空研究開発機構)。
hittoさんのブログによるとテレビで映像も見れたらしいですが、私は新聞で見ただけです、残念。


宇宙から見た地球



これはNASA(アメリカ航空宇宙局)の撮影によるDVDだそうです。

2007年11月2日金曜日

地球とつながるためのワーク・ライフバランス

パート1の方で最近、仕事に復帰はしたものの、会社と私のワーク・ライフバランスの折り合いが付かないということを書いています。

久しぶりにここで以前書いたことを読み返してみたら、地球規模で考えるためにワーク・ライフバランスが大事、ということに改めて気がつきました。このバランスがとれていないと、つながる余裕なんて無くなってしまいます。仕事に追われると、そういう風になりがちです。

追われているのが普通、それができないのなら、『まだ仕事復帰できない人』だと思われてしまうよ、と言われています。まぁ、健康な人でも、今はなかなかこのバランスをとることができない現状なのでしょう。だから「つながりが築く豊かな国民生活」という国民生活白書が出されたりするのですね。
病み上がりには暮らしにくい世の中のようですが、そういう事情があればこそ、こだわり続けることができるかもしれません。

2007年10月27日土曜日

原発はOK? NG?

伏見康司先生の談話を読みました。

伏見先生、間近には存じ上げませんが、凄い先生だというイメージだけは持っていました。ご高齢ですが、ブタペストクラブの品格も十分に似合う方で、入って下さらないかな、と思っているということは以前もちょっと書きました。

談話を読んで、伏見先生が原子力発電を推進するよう初期から尽力されて来たことが分かりました。大変驚きました。

原発なんて、絶対に地球のためにならないと思っていました。

半減期(半分の量に減るまでの時間)が何百年もそれ以上もかかる放射性廃棄物ができてしまう。土の中に埋めたって、数百年レンジでの安全を保障できるわけがない。

でも伏見先生は、研究者の情熱で、研究の上でも、政治的にも、真摯に原発の開発を可能にするために、尽力されたようです。

原子爆弾だって、完成する以前は、アインシュタインだって、研究者の真摯な情熱を注いでいた。原発は時間スケールは違うけれど、起きる現象は同じなのに。違うものだと伏見先生は考えられるのかしら。

他の尊敬する先生で、原発に反対される先生も複数おられるので。大事な人類と地球の未来のために、リスクを取ることはないでしょう。

二酸化炭素と温暖化も大変に問題なのだけれど。だから原発に、というのは、ちっとも安全な方向じゃないと思います。

2007年10月21日日曜日

宇宙が膨張していることの意味

天文学者の杉本大一郎先生の講演録を読みました。長年の疑問が、一つ解けました。

物理の統計力学にはエントロビー増大の法則というものがあって、あらゆるものは放っておくといずれとことん乱雑な状態になってしまいます。コーヒーの中にクリームを入れれば、始めはクリームの部分とコーヒーの部分があっても、いずれ全体に混ざってしまう。この法則に従うなら、宇宙もいずれ均一の状態にならなければなりません。宇宙のエントロビーも増大しているなら、コーヒーと同じように宇宙も、銀河とか、星とかの、物質がある部分と、物質がない宇宙空間とが入り混じって均一になるはずなのです。

だけど、実際には銀河ができ、星ができている。地球上の物質は宇宙中にばらまかれて散らばるということはなく、まとまっている、という、エントロピーの小さな状態で安定しています。それは、宇宙が膨張しているということによって可能になっているらしい。宇宙が膨張しているために、増大するエントロピーが到達すべき最大値が、増大しているのです。到達すべき全体の最大値が増大しているから、部分のエントロビーが増大しなくても全体は増大するということが、可能になっているらしい。どうやらそれが、構造を生成する非平衡統計力学が重要だということの意味だったらしい。学生の頃、統計力学や非平衡統計力学の話をしていた学友達は、みんなそんな事は知っていたのかな。もちろん、先生は知っていらしたんだろうなぁ。

もう、ず~っと本棚に置きっぱなしの非平衡統計力学の教科書を、もういよいよ捨てようかとしていたのですが。取っておいても今更、やっぱり勉強はしないだろうけれど。

宇宙の統計力学として、チャントラセカールという人がブラウン運動の論文を書いています。学部学生にも読める、チャーミングな論文です。宇宙の中で星達が万有引力で相互作用しながらブラウン運動している、というイメージは、楽しかったけれど、実際の宇宙との関連は今ひとつリアルに感じられませんでした。あの先には非平衡統計力学が必要だったわけです。    ひょっとして、チャンドラセカールも最後の方とかで、それが書いてあったのかも。私に理解できなかっただけかも。

あれは、星も宇宙規模で見ればブラウン運動として考えられる、って、先生は仰ったけど、むしろビッグバーンの最初の方のまだ物質が高温のガス状の頃の事だったのじゃないかしらん。「後の方は、チャンドラセカールはどうせ天文学者で統計力学は専門外だから読まなくていい」なんて、言われて。ま、当時読んでもどうせ理解できなかっただろうけど。

2007年8月6日月曜日

人類の意思

今日は原爆の日。朝、いつものようにNHKテレビの音声を聞いていたら、広島の式典の様子を報道していました。

広島市長さんの挨拶は、立派でした。

その中に、「人類の意思」という言葉が出てきました。

二度と原爆の悲劇を繰り返さないということは「人類の意思」。ラズロー博士のシンポジウムの「惑星の新しい意識」という概念を思い出しました。

広島市長さんの挨拶は、格調高く、地球規模で考えておられるということが分かりました。どうやら、市レベルでの沢山の都市のネットワークが、あるか、それを考えておられるか、らしいです。思考が、ラズロー博士らのように、地球規模で巡らされています。そうすると、地球の意識とか、意志とか、そのための『つながり』とかを考えるようになるのでしょう。一人広島市長さんだけでなく、一つの潮流なのではないかと思います。

意識を、意志にもっていかなければ、地球を保てない。実際のところは、まだそこまでは、遠い。でも、広島市長さんは、目指すべき理想を示してくれました。

なんだか、かえって総理大臣の挨拶のお粗末さが、印象に残ってしまいました。あんなだから、変な発言をする大臣を出したりするんでしょ。

でも、日本には立派な市長さんがいて、世界とつながってくれている、ということが分かりました。私達も、自分達それぞれで、世界とつながっていけばいいのでしょう。